Microsoftのユーザビリティテストに参加してきたよ

今日は、マイクロソフト調布技術センターで行われた「ユーザビリティテスト」に参加してきました。ユーザビリティというのは「使い勝手のよしあし」のことです。開発中の製品を実際にユーザーに使ってもらい、その様子を観察して製品の使いやすさを分析することをユーザビリティテストといいます。得られたデータは製品の改良に役立てられます。ソフトウェア、ハードウェア、Webサイトなどの開発に広く用いられている手法です。
 
マイクロソフトはこのテストの参加者をWebで募集しています。先日、「タブレットPCを使っているユーザーの募集」があり、興味本位で参加登録してみたところ、見事に当選(?)したというわけです。

実は、僕はマイクロソフト社の製品の大ファンなのです。普段は仕事でAccessPublisherOneNoteOutlookVisioを活用しまくりで、たまにWordExcelPowerPointも使います。研究していたころはProjectまで持ち出していました。家ではMoneyで財布を管理し、趣味でVisual Basic/C++/C#でWindowsアプリやWebアプリを開発し、このBlogだってWindows Serverで動かしているし、分からない英単語はBookshelfで調べてるし、もちろん使っているのはマイクロソフト・マウスだし!! 指紋リーダーだって使ってるさ!! と、もうマイクロソフト無しでは生きられない体なのです。

ですから、そんな僕にとって、マイクロソフト社のビルに入れて、その製品開発に貢献できるだなんて、まるで夢のような出来事!! 「ユーザビリティ」という分野にも以前から興味があったので、どんなふうにテストが行われているのか、実際に体験できるまたとないチャンスです。

そんなわけで今日は有給休暇を取得していざ調布へ。ちょうどお昼ごろだったので、社員証をつけたマイクロソフトの社員さんたちとたくさんすれ違いました。そのたびに「ああ、マイクロソフトの社員さまだ!! ステキだなあ、カッコいいなあ、こんな会社で働いてみたいなあ。」と激しく感動し、密かに熱い視線を送ったりしておりました。

テストが行われたのは、サイトにも写真が掲載されている小さな部屋です。マイクと監視カメラが設置され、ユーザーが操作する様子を記録できるようになっていました。テストの内容はもちろんここには書けませんが、(大好きな)マイクロソフト社の製品開発に多少なりとも貢献ができたことは、非常に喜ばしく、とても光栄なことです。

対応してくださった社員の方もとても親切で、さすがマイクロソフト!! な感じ(←思いこみですが(笑))。受付にXboxが置いてあったのもさすがマイクロソフトな感じ!! コーヒーなどの飲料の紙コップに”Microsoft”のロゴが入っているのも、さすがマイクロソフトな感じ!! それが無料だっていうんだから、さすがマイクロソフトな感じ!!

さて、テストに参加した謝礼に、マイクロソフト製品をひとつ頂けるのですが、欲しい製品はほとんどすでに購入ずみなわけで……いろいろ悩んだ結果、名刺管理ソフト (人脈マネジメントソフト) の「InterConnect」を頂くことにしました。どんな使い方ができるのか、今から製品サイトをじっくりながめて研究することにします。

参考:
マイクロソフト: ユーザビリティ活動のページ
コラム 「素晴らしい技術が素晴らしい製品に結び付かない理由」
Jakob Nielsen博士のAlertbox (Webのユーザビリティに関するコラム)

分かりやすくしようと努力しないと分かりやすくならない

昨日の話の続きですが、分かりやすい、分かりにくいの例として、こんな体験もありました。
 

■ ひとつだけチェックしてください

社内で行う健康調査のために、イントラネットを使ったWEB アンケートを開発してもらいました。先日、お披露目が行われたのですが、会議室のスクリーンにはこんな画面が表示されました。

説明担当者は、チェックボックスをいくつもクリックして、最後に「送信」ボタンを押しました。

すると、警告音とともに、このようなメッセージが表示されたのです。担当者は顔色ひとつ変えず「複数の項目をチェックした場合は、このようなエラーメッセージが表示されます」と、何くわぬ顔でデモを続けています。

■ あれ? この画面、変じゃないか?

僕はこの説明をうけて「あれ? この画面、変じゃないか!?」と思ったのです。確かに、画面には「ひとつだけチェックしてください」と書かれています。しかし、よほど注意深い人でない限り、初めてこのアンケートに参加する人 (つまり社員全員) は、エラーメッセージのお叱りを受けることになりそうです。

(1)「ひとつだけ」なのに複数選択できる

ソフトウェアの部品には、複数の項目を選べる「チェックボックス」と、ひとつしか項目を選べない「ラジオボタン」があります。この画面ではラジオボタンを使うべきです。そうすれば、エラーメッセージを用意する必要もありません。

(2) 説明が多すぎる

ひとつは、説明の文章が多すぎることです。この画面でもっとも伝えなければいけないのは「項目をひとつだけ選択してほしい」ということですが、いろいろ書いているうちに目立たなくなってしまいました。

■ ちょっと気をつければ改善できる

これなら説明も分かりやすく、ラジオボタンを使っているので複数の項目を選んでしまうこともありません。選択肢の内容をもっと整理すれば、さらに回答しやすくなるでしょう。

■ 分かりやすくしようと努力しないと分かりやすくならない

お披露目会のしょっぱなからこれですから、あとは想像通り、分かりにくい説明、分かりにくい画面、標準的でない操作方法のオンパレード。「分かりやすさに対する配慮」がまったく不足したシステムでした。このソフトを作るために、半年の期間と、200 万円を超える費用がかかったと聞いて、愕然としてしまいました。

分かりやすくしようとして分かりにくくなった張り紙

 最近、『分かりやすい表現の技術』 (藤沢晃治、講談社ブルーバックス) という本を読みました。地下鉄やデパートの道案内などの「分かりにくい表示」や「分かりにくい文章」について、なぜ分かりにくいのか、分かりやすくするにはどうすればよいのか、実例を交えながら解説されています。

 先日、この本に書かれているような「分かりにくい表示」のおかげで、僕を含めた多くの社員が右往左往することがありました。

■ 面談会場は会議室 B です

 都内のあるビルで健康診断後の全社員面談をしていたときのこと。会議室Bを借りていたのですが、部屋を間違える人が多く、なかなか時間通りに進みません。気になって廊下に出てみると、下のような張り紙がありました。


会議室Bで面談をしているのに……。

 なっ! 会議室Bで面談をしているのに、案内には間違ってAと書かれており、しかも順路はBを指しているという、とても分かりにくい案内になっています。

■ 訂正された張り紙

 午後になると、担当者が案内を作り直してくれました。しかし、あいかわらず部屋を間違える人が多く、気になって見に行きました。


AなんだかBなんだか

 ななっ! 説明や順路は正しいのですが、色わけを間違えているせいで、これまたAなんだかBなんだかわからない説明になってしまいました。これでは、部屋を間違えるのも無理はありません。