前回の記事では、Microsoftの名刺管理ソフト「InterConnect」の機能をかいつまんで紹介しました。Outlookのデータと完全に同期が取れる点は、InterConnectの最大の長所でもあり、最大の短所にもなります。名刺データを送受信する機能も、他にInterConnectのユーザーがいなければ利用できません。
……そんなわけで、「他に誰もInterConnectなんか使ってねーよ!!」という環境で、このソフトを活用する方法をレビューしてみたいと思います。
■名刺管理の流れ
InterConnectを使った名刺管理は次のような流れになります。

(1) 名刺交換
(2) 名刺データの取り込み
(3) 人脈データの入力
(4) 電子名刺(あいさつ状)の送信
以下、それぞれについて説明していきます。
■名刺交換
勉強会や研究会でお話しした方とは積極的に名刺交換をしています。味気ない会社の名刺よりも、インパクトの高い名刺の方が話がはずみ、印象にも残るようです。人と話をするのが得意でない人は、名刺にたくさんネタを仕込んでおくといいと思います。ちなみに先日作成したこの名刺は、「かわいい!」、「産業医とは思えない」、「こんな名刺をパソコンで作れるんですか?」、「物欲担当って何ですか(笑)」と、かなり好評(?)でした。
名刺の裏などに話した内容や相手の印象のメモを残しておくと、後の整理が楽になります。特に、一度にたくさんの方と会うような場面では、単語を1つ2つメモしておくだけでもずいぶんと役立ちます。
■名刺データの取り込み
頂いた名刺はすぐにデータ化しましょう。スキャナで名刺データを取り込める「名刺OCRソフト」を使うと簡単です。InterConnectに直接データをエクスポートできるOCRソフトも増えています。
僕は富士通のScanSnapという文書取り込み用のスキャナと付属の名刺OCRソフトを使っています。片面、両面を問わず、ボタンひとつで取り込みができる便利な機械です。OCRの認識率はかなり高いのですが、電子メールアドレスは誤認識されることも多いため、きちんと確認しておきます。
■人脈データの入力
実は今までも、名刺をスキャンしてOutlookの住所録に登録するところまでの作業はしていたんですよね。ただ、取り込んだデータを使うことが無かったため、どこで出会った誰なのか、今ではさっぱり思い出せなくなりました。

今後はそんな事にならないように、名刺を取り込んだらすぐに人脈データを入力するようにしています。InterConnectでは、イベント、メモ、関係、などの「交際履歴」を記録できます。
イベントというのは、どんな場面で出会ったのかという情報です。日時、場所、参加者などを記録しておきます。 参加者全員にメールを送信することもできます。
メモには、どんな話をしたのか、誰の紹介で会ったのか、どんな仕事をしているのかなど、思いつくことを何でも記録しておきます。
関係というのは、上司と部下、同僚、友人、などといった人と人のつながりを記録するものです。
名刺データを取り込むだけでなく、このようなデータをきちんと入力しておくと「○○さんとは、XX月にXXXでお会いしてこんな話をしているな。その後XXでもお会いしたな。○○さんは△△さんの上司なのか……」というような情報が得られるようになります。またInterConnectでは、その人に関するメールのやりとりを一覧表示することができます。もちろんOutlook 2003を使っている場合に限られるのですが、人物像を思い出すときに役立ちます。
■電子名刺(あいさつ状)の送信
InterConnectの「名刺送信機能」は、InterConnectを持っているユーザー同士でないと役に立たないと誤解されがちです。ここでは「あいさつ状」の代わりに電子名刺を送信する方法を紹介します。

InterConnectで送信した電子名刺は上のような「画像入りのHTMLメール + 添付ファイル + 電子証明書」になります。つまり、相手がHTMLメールを表示できれば、InterConnectを持っていなくても名刺の画像を見られるのです。ちょっとした絵はがき感覚で「季節の名刺」を送ることもできます。
電子名刺を送信するとき、気をつけるポイントが2つあります。
・InterConnect形式ではなく、vCard形式でデータを添付すること
・本文中にもテキストで氏名や連絡先などを書いておくこと
vCardというのは氏名や連絡先が記録されているファイルのことです。多くのメールソフトやアドレス帳ソフトがvCardに対応しており、受け取ったvCardの情報を簡単にアドレス帳に追加することができます。vCardを利用できない場合に備え、本文中にもテキストで連絡先を書いておくとばっちりです。
送信するメールの文末には、InterConnectの説明文が追加されます。InterConnect Liteという無料のソフトをダウンロードすれば、受信した名刺ファイルを表示・登録したり、自分の名刺ファイルを作成して返信したりできます。
■継続して人脈を育てていく
KOKUYOの「名刺管理の達人」というサイトによると、出会った記憶が消えてしまわないうちに、電話やメールであいさつしておくことは、人脈作りの大切なポイントなんだそうです。さらに人脈を強化するための方法として「1日に2分、サーチエンジンを使ってその人のために情報を検索し、提供する」方法や、「相手の会社のサイトやメールマガジンなどを使って、最新情報や関連情報を手に入れておく」方法などが紹介されています。
■名刺管理に目覚めた理由
最近、積極的に外部の勉強会に参加し、産業保健や人材育成に携わる方と出会う機会が多くなりました。しかし、これまで名刺なんか持ったことも使ったこともなかったので、交換した名刺はずっと引き出しにしまったまま……いつ、誰に会ったのか、だんだんと記憶も薄れていってしまいます。
そこで、名刺をきちんと整理して人脈作りに活用するために、名刺管理ソフトの導入を決意したのです!! ……と書くとカッコいいのですが、実際は、たまたまInterConnectが手に入ることになったので、せっかくなら使いこなしてやろうと調べていくうちに、名刺管理の重要性に気付いた、というのが真相です(笑)。
ここで紹介した名刺管理の方法は、InterConnectを使わなくてもできることばかりです。何かひとつでも参考になれば幸いです。皆さんの名刺管理の方法についてもぜひ聞かせて下さい。