1日たった15分で効果アリ! 産業医のおすすめダイエット

「健康診断を受けると、毎年のように『太りすぎです。適正体重を維持してください。』と言われる。けれど、毎日相変わらず忙しいし、運動する時間も無い。普通に食べて、普通に仕事をして、普通に生活しているだけなのに『このままではメタボリック・シンドロームになります。』なんて、ひどいじゃないか……!」

そのお怒りはごもっとも。現代に生きる私たちが運動不足とカロリー過多になるのは、ある意味、仕方ないことです。「だけど、このまま病気になるのは悔しい!」とお考えの皆さん! 現時点で最も効率的にやせられる秘密のダイエット法をご紹介します。
 

期間限定ではなく、生涯続けられるダイエットを

「でも、どうせ、食事を減らせとか運動しろとか言うんでしょう。そんな大変なこと、続けられるわけがないよ!」と、さっそく尻込みしているあなた! あなたは正しい! 「大変なこと」は決して長続きしないのです。

たとえ期間限定の過酷なダイエットに成功しても、元の生活に戻れば体重も元に戻ってしまいます。大変なことを短期間がんばるのではなく、大変ではないことを生涯続けて「体重が増えない生活習慣」を身につけることこそが、ダイエットの神髄です。

効果は後からついてくる! まずは継続を目標にしよう!

ダイエットには何よりも「継続」が大切。生活習慣が変われば、効果は後からついてきます。まずは、必ず達成できる小さな目標からはじめ、成功体験を確実に積みあげていくことで、以前に紹介した「自己効力感」(自分は目標を達成できそうだという気持ち) が高まります。

1日わずか20秒でできる「体重測定」の威力

ダイエットにカロリー計算はつきものだと思っていませんか? 難しいカロリー計算をしなくても、毎日、朝と晩に、電子体重計で体重を測ればOK。それだけで、100人のうち70人が、1ヶ月で約1キロの減量に成功したという報告もあります。


50グラム単位で測定できる体重計 (AND 家庭用デジタル体重計 UC-322)

最初の1ヶ月間は、体重計の数字よりも、体重測定を続けることを目標にします。微妙な体重の変化に気づくことで無意識のうちに行動パターンが変わり、「太りにくい生活習慣」が身についてきます。1日50〜100グラムずつ体重が減ってくればしめたものです。

たった15分、時間が無いとは言わせない!

ダイエットのための運動には「有酸素運動」と「無酸素運動(筋トレ)」があります。ウォーキングなどの有酸素運動は脂肪を燃やし、筋トレは太りにくい体を作ります。

え? 今まで運動なんかしたことがない? 運動は好きじゃない? 実は、そんな人ほど運動に向いているんです。あまり運動したことがない人が運動を始めるのですから、効果が出ないわけがありません。毎日が無理なら2日に1度、15分だけでもOK。まずは「始めること」、そして「続ける」ことです。

2日に1度は遠くのコンビニに行ってみる

有酸素運動とは、ほんのちょっと息がはずむくらいの全身運動です。やや早足でサッサと歩く感じ。10分〜15分くらい続けられると効果的です。


POLARの腕時計型心拍計。手前にあるのが胸に取り付けるセンサー。

ふだん歩いている距離を少し伸ばして、早足で歩いてみます。例えば会社の一駅手前で降りてみるとか、2日に1度くらいは、遠い方のコンビニに行ってみるとか。消費したカロリーのことを思えば、買いすぎも抑えられます。

有酸素運動をすると、全身で約9万キロメートルにもなる血管ネットワークに血液が駆けめぐります(地球を2周半も!)。すると、血管の柔軟性が増して血圧が下がるほか、インスリン分泌が正常化したり、善玉コレステロールが増えたり、悪玉コレステロールが減ったり、筋肉のコリがほぐれたり、リラックス効果もあったりと、体の中はいいことづくめです。

筋トレは1日15分、1日やったら1日休み

筋トレというと、腹筋や腕立て伏せを思い浮かべるかもしれません。ところが、どちらも初心者にはキツい運動。早々に投げ出したくなります。腹筋や腕立て伏せは後回しにして、まずは筋トレの習慣を身につけることから始めます。


ミニクロームダンベル(5kg)。ここまで全部Amazonで買った(笑)。

おすすめなのはダンベルを用いたトレーニング。男性なら5キロ、女性なら2キロのダンベルを一組、職場や自宅にそろえておきます。5秒かけて動かし、5秒かけて戻す。1種目20回でおよそ200秒。4種目やれば約15分です。

筋トレのコツは「適切な負荷」をかけて「ゆっくり」動かすこと。負荷が大きすぎると危険ですし、回数が多くてもそれほど効果は上がりません。筋トレは1日おきに行い、トレーニングの翌日は筋肉を回復させます。

まだまだある、継続のコツ!

いかがですか? 「よし、やってみようかな」という気持ちになってきましたか? 最後に、その気持ちを長続きさせるコツをいくつか紹介します。

身近に応援してくれるひと、一緒にがんばるひとを作る

家族や友人、同僚などに毎日の活動内容をメールで報告します。ひとりで続けるのは難しくても、一緒にがんばる相手がいれば励みになります。

カレンダーを丸印で埋める

子供の頃、なわとびカレンダーにシールを貼ったことはありませんか? あの頃の気持ちは今も変わっていません。目に見える形で達成感を味わうと継続の力になります。

誘惑に負けそうなときは「1年後の自分」をイメージ

つらくなったり、面倒になったりしたときには、1年後の自分をイメージします。ズボンのウェストがゆるくなり、体重計に乗って満足しているところ、海や山で、スマートな身体で余暇を満喫している姿。がまんして嫌々するのではなく、自らそれをしたくなるように、目標を達成できた楽しいイメージを思い浮かべます。

参考
ELECTRIC DOC. – 今度こそやせる! ホンキでホントのダイエット
ELECTRIC DOC. – 目標を達成するためのキーワード “自己効力感”
ELECTRIC DOC. – 効果的な目標の立て方、実行のコツ
ELECTRIC DOC. – 運動ギライの産業医、スポーツクラブへ行く (前編)
ELECTRIC DOC. – 運動ギライの産業医、スポーツクラブへ行く (後編)
ELECTRIC DOC. – 生活習慣病Q&A / マンガでわかる生活習慣病
ELECTRIC DOC. – 生活習慣病と健診データを理解するための「公式」

ためしてガッテン:計るだけダイエット
雑誌「Tarzan」(9/13 2006 No.472 マガジンハウス)

この記事は、私が専属産業医をしている企業内で配信しているメールマガジンの内容を、ウェブ用に書き直したものです。

自分で作る簡単ヘルシーメニュー

某雑誌に触発されて、ひさしぶりに自炊をしています。スモークサーモンのベーグルサンド、コールスロー、豆と野菜のスープと、野菜が多めのメニューを心がけています。
 

某雑誌に触発されて、ひさしぶりに自炊をはじめました。健康の源は食事から。野菜が多めのメニューを心がけています。3日目の今夜のメニューは、スモークサーモンのベーグルサンド、コールスロー、豆と野菜のスープの3品です。

一人分の食事をきちんと作るのは大変だと思っていましたが、パック売りではなくバラ売りの野菜を買ってきたり、電子ばかりでちゃんと計量したりすれば、そんなに難しくもありませんね。凝った料理を作るのは面倒なので、なるべくシンプルで、かつヘルシーな食事を続けられたらいいなぁと思います。

30日間マクドナルド生活

30日間マクドナルドばかり食べ続けると人間の体はどうなるの? 缶コーヒーを毎日1本飲み続けると3ヶ月で体重は何kg増えるの? カロリー摂取は簡単でも、消費するのはとっても難しいのだ。
 

運動でカロリーを消費することの大変さ

みなさんは生まれて初めてお給料をもらった時のことを覚えていますか。労働の対価にお金を得ることの大変さや尊さを、きっと実感したことでしょう。僕も先日からスポーツクラブで汗を流すようになり、カロリーを消費することの大変さを身にしみて感じているところです。

例えばエアロバイクを30分こいでも、消費カロリーはたったの約150kcal。これは人気のコーヒーショップ、スターバックスのカフェラテ(トールサイズ, 約200kcal)にも及びません。運動後の水分補給にポカリスエット(500ml, 135kcal)を飲んでしまうと、それだけで30分の運動のほとんどが無駄になってしまいます。

先日「スーパーサイズ・ミー」という映画をレンタルしました。マクドナルドのメニューだけを30日間食べ続けるという、非常にバカらしくて、なおかつ危険な実験を行ったドキュメンタリー映画です。食事と健康、自己責任と企業責任、外食産業と政治など、肥満大国アメリカの「食」の問題を浮き彫りにした話題作です。

監督自ら取り組んだ1ヶ月間の実験結果は、医学的に見ても非常に興味深いものでした。映画の中で「1週間にこれだけ余分なカロリーを摂取している」と、テーブルに山盛りの砂糖が映るシーンがあります。その異常な量に思わず背筋がゾッとしました。

ふだん私たちは摂取カロリーや消費カロリーのことをあまり気にせずに生活しています。しかし、例えば缶コーヒーを毎日1本ずつ、1ヶ月に20本飲むとしたら、一体どのくらいのカロリーになるのでしょうか。砂糖に換算すると何グラムになるのか、1年間で体脂肪は何キロ増えるのか、試しにそんな計算をしてみました。


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あぁぁ!! なんと恐ろしいっ!! 缶コーヒー飲料、清涼飲料水、スポーツドリンク、それにカフェラテの破壊力!! ちなみに、体脂肪1kgは体積にして約1087立方センチ。直径12.8cmのボールや、1辺10.3cmの立方体、500mlのペットボトル約2本分ほどの大きさになります。

まあ、これらは計算上の値にすぎませんが、みなさんもカロリーの収支バランスには気をつけてくださいね。電子式の体重計に乗って、毎日100g単位で体重を測ってみるのが、一番わかりやすくて簡単な方法です。

この記事は、私が専属産業医をしている企業内で配信しているメールマガジンの内容を、ウェブ用に書き直したものです。

運動ギライの産業医、スポーツクラブへ行く (後編)

運動ギライの産業医(僕のことです)のスポーツクラブ体験記の続きです。前回、筋トレのマシンの使い方の説明を受けた後、次に教わったのは有酸素運動のやり方。ベルトの上を歩いたり走ったりする「トレッドミル」と、自転車をこぐ「エアロバイク」の使い方を教えてもらいました。
 

■有酸素運動と運動負荷

有酸素運動とは、脂肪を効率的に燃やすための「軽い」運動のことです。運動が強すぎると無酸素運動になってしまい、むしろ体力アップや持久力アップを目的とした運動になります。運動強度はペダルの重さや回転数などで調節しますが、その時の目安にするのが心拍数と自覚的運動強度です。

運動時の目標心拍数は (220-年齢-安静時心拍数) × 運動強度(%) + 安静時心拍数 という式で計算します。体脂肪を燃やすための有酸素運動の強度は60~70%(運動初心者は50~60%がいいそうです)。試しに僕の目標心拍数を計算してみると (220-31-60) × 0.6~0.7 + 60 で、約137~150となりました。

心拍数をいつも計るのは大変なので、感覚的な「運動のきつさ」を目安にする方法もあります。ダイエットには「楽~ややきつい」と感じる程度がいいそうです。「笑顔を浮かべることができる程度」、「何とか会話ができる程度」ともいわれています。

実際に運動してみると「楽~ややきつい」と感じるペースでは心拍数は140前後でしたが、ゼエゼエと苦しくなった時は150以上になっており、自覚的運動強度と心拍数はよく一致していました。運動強度をうまく調節すれば、無駄にしんどい思いをせず、なるべく楽に結果を出せるというわけですね。

■スポーツクラブへの偏見と誤解

(1) しんどい、疲れる、つらい

スポーツクラブで運動した後はグッタリ疲れ果ててしまうのかと思っていましたが、全然そんなことはありませんでした。自転車を30分こいでも、5分ほどクールダウンすればすっかり元気になります。マシンを利用した筋トレも、1セットの回数が少なく、また重さも調整できるため、初心者でも自分にあった効果的なトレーニングが行えます。

ただし、筋トレをすると筋肉痛が起こることがあります。筋トレは「トレーニングで筋肉繊維を壊し、修復しながら大きく育てる」という理屈なので、筋肉痛は効果的なトレーニングの証拠みたいなものです。ただし、痛みが軽くなるまでは、その部位のトレーニングを休んだ方がよいそうです。

(2) 近寄りがたい

スポーツクラブには筋肉ムキムキの人ばかりが集まっているのではないか、あるいは運動不足の人ばかりが集まっているのではないかと心配していましたが、まったくの取り越し苦労でした。太っている人、ムキムキな人、スリムな人、老若男女いろんな人が、みんな「体を動かそう」という共通の目的を持って集まっています。スポーツクラブに足を向けるのはおっくうですが、いったん入り口をくぐると、自然とやる気が出てきますね。

(3) 屋内の運動は味気ない

確かに、青空の下でのサイクリングや、緑いっぱいの林道でのハイキングと比べると、屋内で行う運動は単純で味気ないものです。しかし天候や時間に左右されず、交通事故にあう心配もありません。何といっても「行った道を引き返さなくてもよい」というのは、根性なしの面倒くさがり屋にとっては魅力的です。最小の努力で最大の効果が出るように運動を調節できるのもいいですね。

■最後に

勢いで入会したスポーツクラブ、筋肉痛になりながらも今までに4回通いました。そうそう、筋肉痛からの回復を早め、筋トレの効果を高めるには「高タンパク、低脂肪、低炭水化物」な食事がよいそうです。自炊の真似事まで始めてみました。いつまで続くかはわかりませんが、ここに書いたからには、がんばって続けたいと思います。

僕と同じように「スポーツクラブって、ちょっとアレだよなぁ」と思っている人の参考になれば幸いです。

この記事は、私が専属産業医をしている企業内で配信しているメールマガジンの内容を、ウェブ用に書き直したものです。

運動ギライの産業医、スポーツクラブへ行く (前編)

突然ですが、僕は運動が好きではありません。スポーツも苦手です。どちらかというとインドア派で、のんびり過ごすのが大好き。お金を払ってまでスポーツクラブに通うなんて、どうしても理解できません。時間もかかるし。面倒くさいし。わざわざ「運動不足です」とアピールしているようで、恥ずかしいじゃないですか。
 

スポーツクラブに行った理由

そんな僕が、このたびスポーツクラブに入会することになりました。その理由は主にふたつ。ひとつは、ダイエットが行きづまっていること。実は今年の2月から「体重を1日2回記録する。外食のご飯を半分残す。」というダイエットをしています。毎月1kgのペースでマイナス5kgの減量に成功したのですが、最近は標準体重まであと2~3kgというところで停滞ししているんです。

もうひとつは、社員面談のネタ作り。社員と面談をしていると、スポーツクラブへ通っているという社員がたくさんいます。産業医として仕事をしている手前、生活習慣病の改善や予防のための運動療法について知らないわけにもいきませんし、ここはひとつ体験してみるしかない! と決意したわけです。

さて、どこに通おうか

その気になってネットを検索してみると、あるわあるわ、ものすごい数のスポーツクラブが見つかります。自宅や職場からの距離、営業時間、メニューの内容、費用、施設の広さなどが比較のポイント。

健康保険組合と法人契約している施設では、いろいろな割引を受けられたり、1日単位で利用できたりするところがあります。利用にあたっては申請書や利用券、社員証や保険証が必要な場合もあります。詳しくはそれぞれの健保組合のサイトなどで調べてみて下さい。

 ☆ 当社の健保組合が契約している施設一覧
   http://自分の会社の健保組合のサイトを調べてみてね!
 ☆ 利用申込書などの手続きについて (厚生施設の利用手続き)
   http://自分の会社の福利厚生施設の利用法をみてね!

いざ入会手続き

いろいろと検討した結果、健保組合の補助はありませんが、「入会金無料キャンペーン」につられて、自宅近くのスポーツクラブに参加することにしました。

思い立ったが吉日、さっそく入会手続きに出かけました。それにしても、手続きの面倒なこと! ここでつまずくと意欲が一気に萎えてしまうので、必要な書類など、ちゃんと確認していくことが大事ですね。

「最初の月は会費が無料なので、8月から始めるとお得ですよ」と言われましたが、迷わず「今日からお願いします」と申し込みをすませました。何はともあれ、これで、スポーツクラブの会員になることには成功したわけです。

運動に必要なものは、Tシャツ、短パン、シューズ、タオルなど。お風呂に入ったあとの着替えもあったほうがいいでしょう。その日はシューズとタオルをうっかり忘れていたので、レンタルのものを利用しました。

スポーツクラブ初体験

いよいよスポーツクラブ初体験。最初はインストラクターの方と一緒に身体計測を行います。これまでのダイエットの成果か体重と体脂肪率はいずれも標準範囲内。ところが筋肉量は少なめ。今後の課題は体脂肪を落としつつ筋肉量をアップすることです。それが「太りにくい体」につながるんだそうです。

次に、超初心者向けのトレーニングメニューを組んでもらい、筋トレに使うマシンの説明を受けました。背筋や胸筋、大腿部の筋肉など、大きな筋肉から鍛えると効果が現れやすいそうです。

筋トレというと同じ運動を何十回もするのかと思ったら、たった10回でいいそうです。ただし、10回ギリギリできるかできないかという重さで行うこと、正しいフォームを守ってゆっくり動かすことがポイント。自分の筋力にあわせてマシンの負荷を調整できるので、筋力が弱い人でも効果的にトレーニングできるというわけ。

ところが、マシンで負荷を調整できない運動もあります。腹筋を鍛える「クランチ」というトレーニングを教わったのですが、これが、もう、全然だめ。足の力や勢いを使わず、腹筋の力だけを使うようにするのですが、頭を少し持ち上げるだけで精一杯。「最初はこんなものです」とインストラクターは言ってましたが、ちゃんとできるようになるのかなぁ。

今度は有酸素運動に挑戦

このあと、トレッドミルやエアロバイクなど、有酸素運動について教えてもらいました。「機械の上でグルグル走るだなんて、ハツカネズミじゃあるまいし!!」と思っていたのですが……長くなりましたので、次回に続きます。

この記事は、私が専属産業医をしている企業内で配信しているメールマガジンの内容を、ウェブ用に書き直したものです。