
先週、ドッグトレーナーをしている女性のお話を聞く機会がありました。ドッグトレーナーというと、警察犬や盲導犬の訓練をする人たちや、コンテストに出場する犬にワザを仕込む人たちなどがいますが、彼女たちは、飼い犬のしつけを専門に行っているそうです。
最近では屋内で犬を飼うことが多くなり、トイレの場所を覚えない、人にかみつく、やたら吠える、家具を壊すなど「しつけの問題」が増えてきました。そうした悩みを持つ飼い主から相談を受け、しつけのお手伝いするのがドッグトレーナーの仕事です。
「良いことをしたら褒め、悪いことをしたら叱る」のが犬のしつけの基本。例えば「早朝に鳴いて困る犬には、笑顔を浮かべたまま鼻先にお酢スプレーをかける方法が有効」なんだそうです。その他、ドッグトレーナーのこぼれ話や、ペット業界の怖い話など、楽しい話をいろいろと聞かせてもらいました。
■犬の幸せと飼い主の幸せ
ところで、家の外で鎖に繋がれている犬と、家の中で服を着せられている犬では、どちらが幸せなのでしょうか。彼女たちに聞いてみると「犬は群れの中で生活する動物で、自分の周りの小さな世界で生きています。飼い主が自分にかまってくれて、飼い主が喜んでくれれば、それで幸せなんです」とのこと。
また「犬をしつける訓練士というだけでなく、飼い主と犬とが良い関係で共存できるよう、いつでも相談に乗れるような存在を目指したい」と今後の抱負を話してくれました。トレーニングの詳しいサービス内容については「Zipangu (ジパング) – 犬のしつけ・おけいこ・トレーニング」のサイトをご覧下さい。
■ぬぐいきれない違和感
さて、ドッグトレーナーやペット業界の話はとても面白かったのですが、その間ずっと、ぬぐいきれない違和感のようなものを感じていました。
当然のことですが、ペット業界がターゲットにしているのはペットを飼う人間(のお財布)です。それを、いかにもワンちゃんやネコちゃんが主役であるように演出するもんだから、奇妙な感じがするのかもしれません。ペットショップに陳列されている「商品」が、お客さんの手にわたったとたん「かけがえのない家族の一員」へと早変わりする、現在のペット業界の姿勢にも何だか疑問を感じます。
僕は「犬は、家の外で飼えばいい」という考えの持ち主です。そのため、ドッグトレーナーという仕事についても、なかなか理解できませんでした。しかし、例えばこれが「馬」だったらどうだったでしょうか。「家の中で馬を飼う家庭が増えています。ところが馬のしつけは大変。専門のホーストレーナーにご相談下さい」ということだったら、あまり悩まずに理解できたかもしれません。馬なら理解できるが、犬だとダメ、この違いはどこから来るのでしょう。
■結局「どっちもアリ」
結局、「犬」や「ペット」についての考え方は、人それぞれ違うということですね。自分と異なる価値観はなかなか理解しにくいものですが、少し落ち着いて考えてみると、「家の中で犬を飼うのもアリかもなあ」、「やっぱりしつけには困るだろうから、専門のトレーナーに相談できるといいなあ」なんて思ったりもします。どんな飼い方をしていても、飼い主と飼い犬が幸せに暮らしていれば、それが一番なんでしょうね。