目標を達成するためのキーワード “自己効力感”

人生にはいろいろな目標があります。身近なところでは、仕事の成績を上げる、資格の勉強をする、ダイエットを始める、禁煙に挑戦する、運動を始める、早起きをする、自分の悪いクセを直す、節約をする、料理の腕を上げる、残業を減らす、英会話に取り組む、趣味をもっと楽しむ……などなど。この中に実際に取り組んでいる目標もあれば、そのうち始めようと計画を立てている目標、ぼんやりと思い描いているだけの目標もあるでしょう。
自分の目標をうまく達成している人、目標に積極的に挑戦している人ほど、いきいきと人生を楽しんでいるようです。では、「そんなこと、オレにはとても無理だ」としり込みしてしまう人と、「よし、いっちょやってみよう」 と腰を上げる人の違いは、どこにあるのでしょうか。
目標に挑戦し、達成するためのキーワード、それが『自己効力感』です。自己効力感とは「自分がそれを上手にやれそうだと思う気持ち」のことです。簡単に言えば「できそうだという自信」です。自己効力感が高いときほど、目標にチャレンジしやすく、成功する可能性も大きくなります。
例えば、何かに一度成功すると、その体験が自信となって他のことにも挑戦しやすくなります。また、自分と同じような能力の人が成功しているのを見聞きすると、「あの人でもできるのだから自分でもできそうだ」と感じます。こんなときに自己効力感は高まっています。
自己効力感をうまく引き出し、利用することができれば、目標への挑戦や達成が容易になります。それにはいくつかのテクニックがあり、最初の成功体験を重視することと、成功体験を積み重ねることがポイントです。次回は自己効力感を利用した目標のたて方について説明します。
(この記事は、私が専属産業医として勤務している会社で、全社員に向けて毎週配信しているメールマガジンの内容を、ウェブ用に書き直したものです。)
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このサイトの内容は私の個人的な見解であり、私の所属するいかなる団体や組織の見解を反映しているものではありません。
2005年4月17日 15時16分 #
「無気力の心理学」(中公新書)が比較的良い本です。私はこの本でセーリックマンを知りました。
単純な賞罰制度では自己効力感は出せないこと、同僚とのチームワークがやる気を引き出すこと、自分で目標を設定しなくてはいけないことなど。
2005年4月17日 16時59分 #
Inoueさん
産業医として、健康な人たちを相手に仕事をするようになってから、「行動変容」や「認知療法」など、心理学なアプローチの必要性を感じています。実はこれまで「心理学なんて非科学的で、インチキだ」なんてふうに考えていたのですが、いざ学習してみると役に立つところも多く、その誤解も少しは解けてきたようです。
参考書籍の紹介ありがとうございました。
2005年4月18日 7時33分 #
占星術師の発言、占星術の本が、天文学の専門書よりもずっとよく売れていて、占星術が天文学と名乗っているのであれば、「天文学はインチキだ」と思っても仕方がないでしょう。世間における心理学はそれに近いです。
心理学では解決つけようがないことまで、「こころ」の問題だとして押し付けられるという問題もあるでしょう。
文部科学省が全国の学校にスクールカウンセラーを常駐させる予算を取りましたが、それで何を解決するつもりなんだろうと思います。
たとえば、不登校の大半は神経症的症状を呈しますが、「こころ」の問題は不登校の結果として噴出するのであって、原因ではないというのが、教育学者のスタンダードな見解です。